「どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座」(小宮一慶、Discover)
この本は、コンビニエンスストアでたまたま見かけました。
著者は経営コンサルタントの小宮一慶さんです。
氏は1957年、大阪府堺市生まれ。
81年に京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。
84年7月から二年間、米国ダートマス大学経営大学院に留学。MBA取得。
この本に何回も出てくる経営の原理原則のキーワードは、「お客さま第一」。
大多数の中小零細企業は、価格や品質(商品の特徴)で勝負することはできないと思います。
そこで、サービスによって差別化する。
お客さまに密着する戦略をとる。
「お客さま第一」というと、簡単なことのように聞こえます。
しかし、小宮さんは、コンサルタントとしての長年の経験から、これができている会社はごくごく少数だと言われます。
たとえば、お客さまから電話がかかってきたとき、「○○はただ今、会議中です」と答えるのは言語道断。
社内で「お客さま」のことを「お客さん」とか「お客」と呼ぶのもダメ。
お客さま第一を徹底し、キャッシュフローを稼ぎ、それを将来のために人材や設備に投資し、さらに、財務改善に使うこと。
金融危機というこうした厳しい時代こそ、これらの原理原則を守ることが重要だといいます。
小宮さんの長年の経験・知識がぎゅっと詰まっている濃厚な一冊のように感じました。
私のように起業を考えている方、すでに開業していて忙しい方。
そんな方が何回か繰り返し読む価値のある一冊だと思います。
戦略レベルでは、他に、
「実戦マーケティング戦略」(佐藤義典、日本能率協会マネジメントセンター)
「ビジョナリー・カンパニー」(ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス、日経BP)
「ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則」(同)
これらも繰り返して読む価値があると思います。
というのも、戦術レベルの上位概念である戦略を理解しておくことは、どうしたことに時間や労力、費用を集中するかを考える際の指針になるからです。
「ビジョナリー・カンパニー②」については、原書と原書CDも入手してみました。
なかなか読んだり聞いたりする機会を持てないですが、本当に興味のある原書を一冊だけ選ぶ。
そして、その選び抜いた原書を読み、音声CDを繰り返し聞けば、その一冊だけで英語力は飛躍的に向上すると感じています。
というのは、構文にしても、語彙にしても、その一冊に出てきたものを身につければ、他の本でも足りる場合がほとんどだからです。
「ナンバーワンよりオンリーワン」などという歌が数年前に流行りましたが、まさか、あなたの会社は、「オンリーワン」を目指していたりはしませんか?
でも、その考え方はたいへん危険です。
・・・・・・・
わけも分からずに「オンリーワン戦略」などと言っている会社でうまくいったところは見たことがありません。
・・・・・・・では、ナンバーワン企業であるためにはどうしたらいいか?
キーポイントは、この章の最初にお話ししたように、お客さまが求めているのは何かということを見極めること、そして、それを「徹底」することです。大事なことは、たいていだれでも、どこの企業でも分かっているものです。
でも、それを徹底している企業、人となると、非常に限られます。たとえば、セブン-イレブンは、一店舗当たりの毎日の売上がライバル店に比べて二割以上多くなっています。
それが一万二千店舗ですから、売上高、利益で他のコンビニチェーンを圧倒するわけです。
では、なぜ、そうできているのでしょうか?それが「徹底」の差だとわたしは思っています。
セブン-イレブンは、約一万二千店舗のすべてに、「品揃え、鮮度管理、クリンリネス(店の美しさ)、フレンドリーサービス」を徹底させていることで知られていますが、この「品揃え、鮮度管理、クリンリネス、フレンドリーサービス」がお客さまに求められていることは、他のコンビニ各社も十分に承知しているはずです。
ところが他社は、分かっていながらも、毎日二割以上もセブン-イレブンに差をつけられている。
それが「徹底」の差です。何をやらなければならないかは、みんなよく分かっています。
それを「徹底」できるかできないかが、ナンバーワンかその他大勢かの違いです。これは、個人においても同じでしょう。
自分の仕事、勉強、人生は、どうしたらもっとうまくいくのか、そのために何をやらなければならないかは、みんな実はよく分かっています。
でも、それを実際にコツコツと努力し、徹底して継続する人はほんの一握りしかいない。
その一握りの人が、成功するのでしょう。お客さまが何を求めているかを見いだし、それを徹底することです。
それによって、「オンリーワンよりナンバーワンでいたい」ということができる強い企業となれます。-「どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座」(小宮一慶、Discover)
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